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ひとつの夢が壊れた。
「キン肉マン」が「すき屋」とコラボしたのだ。
キン肉マンと言えば「吉野家」であり、幼いおれ達は「いつかビッグになって吉野家の牛丼を食べたい!」という思いを胸にいくつもの修羅場をくぐり抜けてきたわけで…
どうもひと悶着あったらしく、キン肉マン放映当初、吉野家側から「登場する牛丼屋を『吉野家』にして欲しい」という依頼があり、言われるがままにそうしたものの、その後吉野家が「キン肉マン?何それ?」的な態度を取ったので、ゆでたまご先生キレちゃった…という顛末らしい。
まぁ、それはそれとして。
キン肉マンブームってのはすごかった。
初めてキン肉マンのコミックを読んだのは、恐らく小学校中学年の頃だったと思うが…その時から、子供ながらにずっと解せなかったことがある。
いや、この「キン肉マン」という作品は終始解せないことのオンパレードで、そこも魅力のひとつなのだが…
まずは極めてベーシックな部分から責めて行きたい。
「キン肉マン」というのは、一体どういうプランで、どういう着地点が描かれていたのだろう?
これが一番最初の不可解ポイントだった。
というのも、初期のストーリーでは…
こんな連中と…
こんな連中が一緒くたになって「超人オリンピック」という、言わばプロレス大会に出場するのである。
同じ世界にいていいのか?これ。上の連中でも、ロビンマスクやウォーズマンがギリギリラインだというのに。
しかも、下の画像の連中(ベンキーマン、キューブマン、ウォッチマン、ティーパックマン、チエノワマン、オイルマン)は、これでも代表として国を背負って出て来ている連中なのだ。
調べるのもシャクなので覚えている範囲で書くが、ベンキーマン(古代インカ)、キューブマン(ハンガリー代表)、ウォッチマン(スイス代表)、ティーパックマン(スリランカ代表)、オイルマン(サウジアラビア代表)といったところ。チエノワマンは忘れた。チェコかどっかだっけ?
ここで、ヒトコト言わせて欲しい。
それらの国に人型のヤツはいなかったのか!?
そして、本当に彼らは国が胸を張って送り出せた代表選手だったのか!?
だって・・・ 古代インカ代表のベンキーマンの背中なんて、こんななのである。
しかも、頭の上にウンコ乗ってるのである。(TVアニメでは蛇口に変更)
そんな具合で、よっぽど熾烈だったであろう各国内の選考をくぐり抜けた彼ら。
意味不明な予選を通過した挙句、
こんな具合でアミダでトーナメントを組み(これは恐らくTVアニメの設定で、コミックには無かったと思う…)
こんな間抜けな戦いを繰り広げたわけである。
なんのために?
まぁ、初期はオナラで空を飛ぶくらいギャグマンガ的な要素が強かったのだけど、その後ストーリーがだんだんシリアスになっていくと、この違和感がさらに強くなることになる。
突然、「悪魔」が襲来し、正義の心を持った超人たちはその悪魔と戦うことになる。
「正義超人」は… 先に載せた上の画像の超人のみ。
人型以外は正義ではない…という、乱暴な理論もさることながら…なにより「悪魔」の描写が斬新過ぎた。
襲来した「七人の悪魔超人」のうち、二人がこんなやつなのである。
(左)ステカセキング ベルギー出身
(右)スプリングマン 古代ギリシア出身
このナリで…
あまりの残虐ファイトゆえに超人オリンピック参加を禁止されていた超人達。
大魔王サタンに魂を売り渡し、サタンの意志通りに動く悪魔超人の尖兵達。
と言われても、子供だましにもならない。
フランス語には男性名詞、女性名詞ってのがあるけれど、ゆでたまご的に何かあったのだろうか?「ウォークマンは悪」、「バネは悪」っていう基準が…。
一番下っ端だった21歳のステカセキングはともかく、スプリングマンは酷過ぎた。このナリで、ベンキマンと並ぶ作品内最高齢(4000歳)の大ベテランなのである。このナリで、いかにもワルそうなバッファローマンと対等なのである。
(もっとも、バッファローマンが20歳そこそこの若造ということを考えると、かなりナメられたものなのだけど…)
そして、これだけの経験を持った悪魔超人・スプリングマンは、対戦相手リキシマン(ウルフマン)の汗を浴び、錆びてあっけなく負けてしまうのである…。
※ものすごい勘違いをしていました。スプリングマンに汗をぶっかけたのは、リキシマンではなくモンゴルマンでした。指摘してくれたマニアックなのりおくん、ありがとうwww
なにこれ?
でも、まぁ。これでもよしとしなければいけないだろう。
何しろ、7人の悪魔超人最初の登場シーンには「おケツ」がいたのだから。
この後に、キン肉マン的な連中の間で「王位継承の争い」が勃発するが、そんな大事な戦いでも、メンバーにアホっぽいのがガンガン入ってくる。
こうやって書いているうちに、ペンチマンやザ・マンリキ、バイクマン、キャノンぼーらーあたりがまともに思えてきた。
そのあたりこそがキン肉マンの凄さなのかも知れない。
大事なところで、真剣にやらなきゃいけないところでフザケちゃうおれの悪い癖。
恐らくこのあたりから育まれた個性なのだと思う。