HIRO-M
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先日、HIRO-M振付全22曲を振り返ったわけですが(HIRO-M振付曲・全22曲を振り返ってみる。)、EXILE系かBoAが殆どであまりにもバリエーションに乏しいので、
振付けはしていないけれど、HIRO-Mがチョイスした全9曲を振り返ってみたいと思います。
もっとあったかも知れないけど、これ以上思い出せません。
こっちは割とバリエーション豊か。
チョイスとひとことで言っても… やはり振付け同様の労力を割いて選んだ曲なんかもあるわけで。
なんだろ? 最近、やたらこうして振り返りたがる傾向。 引退の前触れ…?
1 CRAZY WORLD (土屋アンナ feat.AI)
Risa、Asuのデュオ用にチョイスした曲。ハットを使った、YJCには珍しいクールな雰囲気の曲となりました。その後、2人がキッズを引き連れての構成、さらに全員の曲としてリメイク。 当初、HIRO-Mが振付けを担当するつもりでいたのですが、挫折。二人が交互…ではなく、その都度被ってくるような、従ってカウント跨ぎまくりの複雑な構成がイメージとしてあったのですが、それを形にするだけの技術がありませんでした。技術というか、「やってみて、ダサかったりしたらどうしよう…?」という怖さの方が先だったかな。この時イメージしていたような構成は、考えてみると今でもまだ実現できていません。当時の自分にはかなり無茶な構想だったし、現在も演出する者としてまだまだ未熟…ということになりますね。
2 LOSING GRIP(Avril Lavigne)
単独ライブでのSakiのソロ用にと選んだ曲。当時、HIRO-MのiTunesには20,000曲ほど入っていましたが、そのうち洋楽殆どのイントロ、中盤部分を聴いた末、候補曲を3曲チョイスし、そこからさらに聴きこんで選んだ渾身の1曲。今でこそすっかりお姉さんになって柔らかくなったSakiですが、この当時の小生意気な感じが(www)際立つベストチョイスだったと思っています。歌詞の内容も、「相手の気持ちが分からない」⇒「逆ギレ・もういいっ!」的な感じで、そこらへんの失恋ソングのような女々しさがなくカッコよさが全面的に押し出される雰囲気。特にサビのカッコよさは圧巻でしたね。アヴリル・ラヴィーンのような、ブリティッシュロック的な衣装でも良かったかなぁと思いますが。
3 THIS LOVE (Sarah Brightman)
Yukariセンセのソロ用に選んだ曲。本人も周囲も「あ、もうこれ完全にYukari曲だわ…」と言うほどドンピシャなイメージの曲。演出も完璧にハマり、見事なまでにYukariワールドを作りだしました。ただ、現在だったら確実に選ばない曲だと思います。“Yukariセンセのイメージの曲”だったらHIRO-M以外でも選べたわけですから。王道は敢えて避け、意外なところを持ってくるのがHIRO-Mの役目だと思うので。もし当時、同じサラ・ブライトマンの「A Question of Honour」の唐突に意外なところへ展開しまくる曲構成を把握していたなら、これを推していたかも知れません。サッカーのイメージが強いのが玉にキズですが、1曲の中で全く違うテイストのYukariセンセが見られる…こんなオイシイ構成の曲はなかなかないですから。
4 I SHOULD BE SO LUCKY (Kylie Minogue)
キッズ世代用の曲としてチョイス。カイリー・ミノーグは高校の頃よく聴いていて、非常にキャッチーでノリの良い曲として認知していたのですが、洋楽の場合、お客さんが「???」となってしまった時が怖い…。しかし、mihimaru GTがおかしな感じで日本語カバーしたので、唯一の問題であった「曲の知名度」もクリアされたと判断しプッシュしました。キラキラの可愛らしい衣装、キャッチーなサビにキャッチーなフリがつき、観ている人も自然に笑顔になって手拍子をしてしまうような、そんな曲になりました。後に、メンバーの何人かが所属していた中学校吹奏楽部の演奏会でこの曲が演奏され、YJCメンバーが舞台前でダンスを踊る…なんてこともありました。意外なところで踊られるというのもまた嬉しいものです。
5 錯乱 (椎名林檎)
HIRO-Mが個人的に好きだった椎名林檎。ダンスには向かない…と思っていましたが、HIRO-Mのダンス観が次第に演劇やミュージカルに近くなって行き、こういうのもアリではないかと思うようになり、提案。幕末から昭和初期あたりまでの感じをひっくるめ…椎名林檎独特の世界観とか、映画「さくらん」の世界観、それから「るろうに剣心」の世界観…そのあたりを表現できたらと思っていました。「どん底の暗さ」に「豪華絢爛」をかぶせた感じ…というのか、言葉ではうまく伝えられない世界観。そんなわけで、HIRO-Mの考えていたものとは少しズレた感じになりましたが、これはこれでアリかなぁという。「カリソメ乙女」という候補もあったのですが、なんせ2分半にも満たないという短さでしたので…。和服を着出した頃の椎名林檎の曲には、実はやってみたい曲がたくさんあるのですが、やはりニーズという点ではかなり低いジャンルですので…。ちなみにこの「錯乱」、途中からHIRO-Mも参加する構成となりましたが、これこそお馴染み“黒子”の原点だったりします。
6 CHANGE (吉田兄弟/MONKEY MAJIK)
「RETUENER」に続く和装曲を探さなくては…という話は随分前から出ていましたが、なかなかこれといった曲に出会えず難航。そんな時ふと「様々なアーティストとコラボしている吉田兄弟から辿っていけば何か見つかるのでは?」と気が付き、検索の末見つけた曲です。確か、他の候補曲との一騎討ちだったと記憶しているのですが、もう一方が何だったか忘れました。長い曲で、中盤にかなりの尺でラップパートが入るのですが、その大部分とイントロ前の三味線を大胆にカットすることでYJC向きの曲に変身。ライブ序盤の定番曲として長い間上演してきましたし、現在でも状況によっては上演することがあります。個人的には非常に苦手なダンスですが、とにかくたくさんのステージで踊りましたので、もう苦手なことも忘れるくらいになっています。総合的にこの曲を超える和装曲は出てこないのではないかと思います。
7 GINGER (土屋アンナ)
キッズチームからの選抜メンバーが踊る曲としてチョイス。2分台の短い曲でしたが、キッズ選抜というのが初めての試みであったため、それもちょうどいいということに。土屋アンナならではのカッコ良さが出ていて、メロディもキャッチーですが、いかんせんマッチョ男がリズムに合わせて胸筋ピクピクさせたりするPVが意味不明。観れば観るほど曲の世界観も曖昧になっていったため、演出に関しては一切口を出さず完全お任せ。可愛い子供たちがちょっと背伸びをした感じのカッコ良さが出ていて、いい感じの仕上がりでしたが、今となってみると、Aメロの珍しいバス、ベースパターンを活かす形で…とリクエストすればよかったかなぁと一点だけ後悔しています。
8 Yesterday (Toni Braxton)
Yukari、Ayanoのツートップに、HIRO-Mがちょいとお邪魔する形で何か踊りましょうということになり、まず3曲チョイス。ブルーノ・マーズプロデュースのシャリース「Before It Explodes」が第一候補でしたが、曲の入りのトーンと終わり方にどうしても納得が行かず、終始一貫したイメージで展開するこの曲をチョイスしました。選んだはいいけど、HIRO-Mにはまったくもって踊ることが出来ず。やはり、手数が少ないフリは確かな技術が無いとカッコよく踊り切れないと痛感…。完全に二人の足を引っ張りました。後にトップ世代の足利ダンスカーニバル上演曲としてリメイクされましたが、ここでもまたまったく踊り切れず。非常に苦い思い出の曲となり、それを払拭したい!…というのが、「Fallin’ Out」演出の原動力となったわけです。
9 Livin’ In A World Without You (THE RASMUS)
新トップ世代用の曲としてチョイス。これ以前に、YukariセンセとHIRO-Mのディエット曲として「Fallin’ Out」がほぼ決定しており、実はこれと関連する曲…何か「fallin’ Out」と共に一つのストーリーを作れる曲…ということで考えていました。結果的に別段リンクすることはありませんでしたが、これはリンクさせる必要もないくらい良い曲が見つかったから、です。日本ではあまり馴染みのないフィンランドの人気バンド「THE RASMUS」の曲なのですが、ふと「そういえば、こんな曲あったな!誰の何ていう曲だったっけ?」…と、iTunesの、既に4万曲以上に膨れ上がっているミュージックリストの中から必死に探し当てました。おぼろげにイメージしていた構成とは正反対な感じの仕上がりでしたが、例えば衣装の色がエンジ色だったことも、前半2人ローテーションの構成だったことについても「意外な良さ」を感じることが出来ました。単独ライブのステージはとてもカッコよく、映像編集にも特に力を割いた曲でした。
こういうの、結構やってて面白い。
時間かかるけど。
「やりたかったけど、やらなかった曲」なんていうのもいいかな。それによって実現するかも知れないし。